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赤裸々な日記です。
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うち、犬がいたんですよ。
もう過去形で書かなくちゃいけないんだなぁ。

私が小学校3年生の時にうちに住み着いた野良犬で、それから15年くらいですかね。経って昨日亡くなりました。腎不全です。
推定16歳なので長生きだったと思います。
今日は思い出を語ります。

今でも覚えているんですが、彼女は近所にフラッと現れた野良犬で、犬好きなうちの親が人懐っこい野良犬に食パンを三枚あげたことが始まりでした。
彼女はうちに居座りました。三日ほど。
毎朝玄関のすりガラスの向こうに茶色い塊が横たわっているのが見えて、ドアを開けると入ってこようとする。
雨の日に徘徊をしていたので、車通りも多く心配になった私は彼女の後をついてまわりました。
偶然だとは思いますが彼女は横断歩道を青になったタイミングで渡り、私はその横断歩道のど真ん中でこけて泣きました。

飼いたいという私の要望と、居座る犬に根負けした両親が首輪を買いに行く間。犬とボールで遊んでいた私は早速足を噛まれました。

鎖で庭に繋ぎ、ご飯を食べる犬の隣に立つと唸られました。
非力な小学生が犬の中で上位に立つことなどありませんでした。

両親が出会う前、それぞれが飼っていた犬の名前が偶然にも同じ「エル」だったということから、彼女の名前も「エル」になりました。
こんな名前が被るか?と正直今でも少し怪しく思っています。
散歩をすると、近所の人から「あら~、飼ってもらえたのね~。この子うちでお肉食べていったのよ」と言われ、お肉ではなく食パンの家に居着いた謎は最後まで解明されることはありませんでした。

野良犬だったこともあり、エルはとても凶暴でした。うちにきた時点で1歳前後まで育っていたため性格もしっかり形成されていて、なかなか性格が丸くなることはありませんでした。
噛まれなくなるまで5年はかかったでしょうか。中学生の時に右手をズタズタにされたのが最後だった気がします。
女児が思い切り噛まれるとやはり親も保健所を考えましたが、私がそんなのは嫌だと、最後までうちにいるんだと痛みよりもそっちが嫌で泣いたことを覚えています。めっちゃ血だらけでしたが。
その最後を昨日迎えたんだなぁと思うと、あっという間だった気がします。

中型の割に力が強くて鎖を引き抜いたり、ちぎったり、すぐに脱走しては探しまわる羽目になりました。
近所の人から「エルちゃんまた脱走してるよ」と教えてもらって判明することもありました。

一度、脱走したエルを探して歩いている時に返事をしたことがあります。
大声で名前を呼ぶとどこかからワン!とエルの声がして、声のする方に行ってみるとうちの向かいの家にあるコンクリートブロックの間に鎖が挟まって動けなくなったエルがいました。
その姿はさながら切り株に捕まったチョビです。
こいつ、動けなくなったから助けを呼んだだけで、もし鎖が挟まっていなかったら絶対に返事なんかしなかったぞ。そう言いながら連れて帰りました。頭のいい子でした。

何度も逃げたのに、事故に遭ったり連れて行かれたり帰って来なくなったりせずに、最後までずっとうちにいたのはすごくよかったことです。

エルの大きな特徴として、犬小屋の屋根に登って生活していたことがあります。
小学生のある日、私は窓から双眼鏡をぶら下げていました。
すると窓の下にある犬小屋の屋根にエルが勢い良く飛び乗ってきて、それからは屋根の上に登って窓を覗いてくるようになりました。
三角屋根では乗りづらいだろうと平らな屋根の犬小屋に買い換えてからはほとんどを屋根の上で過ごしていました。
構ってほしくなるとそこから窓を前足でガンガン叩いていました。
私たちも気軽に窓から構えて楽しかった。
運動神経のいい変な犬でした。
今思えばあんなことしてるから歳をとってからヘルニアになったのではないかと思うし、だとすると原因は私です。すまねぇ。
テレビに「犬小屋の屋根に登るワンちゃん」が紹介された時、エルだってテレビに取り上げられるくらいの特技だよと思いました。投稿すればよかった。どう考えても採用されてた。

あんなに怒り狂っていたエルも、私が高校生になる頃には家族に対してだけ性格が丸くなり、唇をめくっても怒らなくなっていました。
流血するほど噛むこともなくなり、毎朝私が学校や職場へ行く際に少し遊んでご飯をあげて、毎日帰ると遊んで散歩にいったりご飯をあげて、水が大嫌いなのに雨の中帰宅した私を見て濡れながら外へ出てきて、撫でてほしがるエルのことを、昨日たくさん思い出しました。
ヘルニアになって、家の中で一緒に暮らすようになって二年経っていたので。
ボールで遊ぶのが好きだったことや、ほねっこが大好きであげると土を掘って埋めるのに、5分後にはもう我慢できなくて食べてしまうことや、後ろ足で立って前足で私の身体にしがみついてくることは、家の中ですっかり大人しくなったエルの姿で上書きされていたことに気づきました。

いるのが当たり前でした。
私の人生はエルのいなかった時間よりも、エルのいた時間の方が長いので。
それがこれからはエルのいない時間の方が長くなっていくんだと思うと寂しいです。
エルが死んでしまってからほとんどの時間ずっと泣いているので目も頭も鼻も痛くて、今日の午後ようやく気持ちが落ち着いてきた気がすると思って帰宅して、そのままになっているエルのご飯と水の器にまた寂しくなって、火葬してお骨になったエルを見て結局またボロカスに泣いてしまいました。
正直今朝は車運転しながら泣きすぎて事故って死ぬんじゃないかと思った。
昨夜はまだ暖かくて柔らかかった体が朝起きると固くて冷たくて剥製みたいだった。
エルがうちに来てから今まで、ずっとお別れしたくなかった。
ずっと、死んでしまった時にどう目をそらすか考えてきた。
でもいざ死んでしまったら、その事実だけが胸に思い切り突き刺さって目の逸らしようもなかった。
私は、死んでしまった身内は遠くに住むおじいちゃん一人だけで、ずっと家にいた誰かがいなくなるのはこれが初めてのことです。
早くケリをつける必要はないけど、こんなに寂しい気持ちで毎日生きているのはつらいことなので。
早く寂しくなくなるといいんですけど、覚えていたいので、覚えていることを一部ですが書きました。

寂しいです。
犬と暮らすのは幸せなことでした。
多分、まだ暫くどこかから出てくるエルの毛を見つけては泣いたりすると思うけど。

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